深沢に住む神経質な母親は元エリートキャリアウーマン

親子2世代住宅で生活しているご家族さまからのカウンセリングケースとなります。

ご相談者さまは60代の専業主婦で息子さんは独立し家を出ているため現在、深沢のご自宅にはご相談者さまとご主人さま、お母さまの3人が生活をされていました。

お父さまは4年前に他界しておりそれから日中はお母さまとご相談者さまの2人で過ごしておられます。

お母さまは今でいうところのキャリアウーマンで73歳まで現役で仕事を続けておられました。

ご自身で限界が見えたということで73歳でリタイアし悠々自適な生活を送ると語っていたのですが、いざ退職してみると家にこもるようになってしまいました。

気にかけたご相談者さまが買い物や散歩などにお誘いしてやっと外に出るような感じでした。

ご相談者さまは、お母さまがいわゆる燃え尽き症候群ではないかと気にかけており何か新しく熱中できることが無いかと探しておりました。

退職して1年ほどすると、お母さまの言動が少しおかしくなってきたことに気づかれたそうです。

それまで人当たりが良かったお母さまが何かにつけてご相談者さまに厳しい言葉を言うようになったのです。

例えば、財布がみつからないと、

「申し訳ないんだけどもアナタのお部屋に私の財布がないかしら」

「さっきまでここに置いてあった財布が見つからないんだけどアナタ何かした?」

と、まるで犯人であるかのように決めつけた発言が目立ち始めました。

最初こそそれほど気にならなかったのですが、毎日のように繰り返し言われることで少しづつストレスになってしまいました。

元々、仕事ではキッチリ計画を立ててそれに沿って実行するタイプのお母さまだけにすべてのことが細かくルール決めされていました。

時にそれは窮屈に感じることもあったそうなのですが、性格だからと割り切っていたご相談者さまも昨今のあまりの細かさに辟易するようになっていました。

あり得ないようなルール決めに発展

お母さまの神経質は日を追うごとに厳しさを増してきます。

玄関の靴の数、並べ方はもとより、いつもは3足あるはずの靴が2足もしくは4足になっていると、まるで事件であるかのようにご相談者さまに指摘してきました。

また、トイレの紙が半分以下になって新しいトイレロールが用意されていないとそれだけで怒るようになってしまいました。

夕食においては6時きっかりに始まらないと不機嫌になってしまいます。5時50分でも6時10分でも不機嫌になってしまいます。

料理の切り方や味付けについてもことあるごとに意見するようになってしまったため、たまりかねたご相談者さまは、

「そこまで言われるのであればご自身でお料理なさってください」

と、言ったそうです。すると、お母さまは、

「それがこれまで育ててきた親への仕打ちか」

と、怒鳴ったそうです。

何かにつけて意見されてしまうため最近ではお互いに顔を合わさないようにしていました。

しかし、お母さまはリビングでくつろいでいるご相談者さまを見つけること、ここぞとばかりに日ごろ、ご自身のルールと合わないことを指摘するようになってしまいました。

家にいても全く休まることが無くなってしまい、どうすればよいのか分からない事態になってしまったため当カウンセリングへご連絡されたそうです。

次ページでは具体的にどのようなカウンセリングを行ったかについてご説明いたします。