外国人スタッフを雇用する人事担当者さま向け

このコンテンツは外国人スタッフを雇用している施設の人事担当者さま向けとなっております。

外国人スタッフを雇用されている施設の人事担当者さまが介護福祉士国家試験のテスト勉強について質問された時に最も多かった回答が以下でした。

「とりあえず無料の過去問題アプリでがんばってみたら」

 

決して間違ってはいません。
事実、介護福祉士の資格を取得した日本人介護士の多くが、勉強方法として無料の過去問アプリを複数ダウンロードして実践するだけとこたえています。

しかし、外国人介護士が勉強する場合、この勉強方法を当社は推奨しておりません。

日本語が母国語ではない外国人にとって、介護福祉士国家試験の勉強は知識の詰め込みと、日本語単語の両方を同時に詰め込まなければならず、高い集中力と、少ない回数で記憶を定着させる緊張感が要求されます。

無料の過去問題アプリをつかわない3つの理由

外国人が介護福祉士国家試験の勉強をする場合、無料の過去問題アプリは使うべきではないと当社が主張する3つの理由が以下です。

【理由1】広告が継続的に視野に入り続ける

【理由2】広告が終わる時、集中力も終わる

【理由3】集中力が終われば記憶力も終わる

 

【理由1】広告が継続的に視野に入り続ける

無料アプリは広告動画を一定時間見ることを強制したり、画面の上下にチカチカと目を引くようなバナー広告が貼り付けられています。
見たくなくても見なければならず、勉強と全く関係がない広告に目がひかれることは集中力を削ぐ原因となります。

人間の継続的な集中力は40分から90分ほどと言われています。
この限られた時間内に過去問題をどれだけたくさん解いて、知識をため込むかが大切です。

しかし、無料アプリでは、広告バナーのクリック率を高めるように本文よりも目立つような仕掛けが施されています。
視界に訴えかけるような広告表現は心理的誘導を目的としており、広告に目がいった瞬間、勉強に対する緊張感が途切れることとなります。

勉強意欲が高く、集中力を発揮している一番大切な時間に、緊張感が途切れてしまうと、勉強意欲も低下します。
その結果、記憶の定着率が低下してしまうのです。

 

【理由2】広告が終わる時、集中力も終わる

バナー広告よりも集中力を低下させてしまう広告があります。
それが、強制的に動画が表示されるタイプの広告です。

介護福祉士国家試験の過去問題を提供している無料アプリのいくつかは、過去問題を解いている間、何回も強制的に動画を見せていました。

動画は一定期間、強制終了することとが出来ず、勉強を一時中断せざるを得ません。
短くても5秒ほどの動画、長ければ30秒以上動画を見ることになります。

集中力を削ぐには充分な時間です。

こうした動画を見せるタイプの広告は、動画が終了し改めて集中力を高めて過去問題に向き合ってもすぐにまた広告を見せられてしまうことが多く、限られた時間で勉強に取り組むべき外国人介護士にとって良いとは言えません。

 

【理由3】集中力が終われば記憶力も終わる

定期的に動画広告を見なければならないということは、その度に集中力が下がってしまうことになります。

ドラマや映画の途中で頻繁にCMを見るのと、CMを見ることなく一気に見るのとどちらがよりたくさんの情報を記憶に残すことが出来るかと言えば、比べる必要もないといえます。

勉強と集中力

在留ビザ「介護」の取得を目指す、外国人介護士が日本で過ごせる時間は限られています。決して長時間ではありません。
その時間で介護福祉士国家試験に合格するための勉強をしなければなりません。

1分、1秒たりとも無駄にすることは出来ないのは当然のことです。

無駄を徹底的に排除し、効果的な勉強を追求することで合格率をアップさせてきた当社の見解として、無料アプリを使った勉強法は集中力の持続、時間の関係からお勧めしないと判断しています。

 

【誤解を防ぐために】

誤解しないでいただきたいので当社の見解を記載します。

当社は無料アプリを否定しているわけではありません。
無料アプリは広告収入によって運営されており、ユーザーに無料でサービスを提供できるため、ユーザーフレンドリーで素敵なコンテンツです。

ただ、広告主から広告費を受け取る収益モデルですから、広告がゼロになることはありません。
費用対効果が高い広告を作成するセオリーに準ずれば、広告は本文よりも目立ち、キャッチーな文言を使うことで視聴者の心理に訴えかけるものです。

広告マネジメントが悪いのではなく、外国人が試験に合格するためには、限られた時間の中でより集中してたくさんの情報を記憶することが最大の勉強法と位置付けている当社にとって合わない、というだけなのです。

その点をお間違えなきようお願い申し上げます。

 

無料アプリであった強制広告

過去問題を解いていると「結果を見る」といったボタンがありタップをしました。

すると、強制的に広告動画が流れ始めます。

一定時間、動画を見続けないと削除ボタンも出てきません。
(まんなか画像の >>│ は削除ボタンではありませんでした)

5秒以上、広告を見続けると右上に >> ボタンがでてきました。このボタンでやっと広告を強制終了することができました。

求めていた結果を知ったのは15秒以上経過してからでした。
その間、何もすることが出来ませんでした。

新しい問題にチャレンジしましたが、数問解いたところでまた、強制的に動画広告が出てしまいました。

無料アプリでの強制広告

得意な単語、苦手な単語ごとに覚え方を変える

日々、日本語を学んでいる外国人介護士が介護福祉士国家試験の勉強で一番苦労するのが「漢字」です。

仕事上で使う漢字はどんなに難しくても理解できますが、行政用語や、知識問題を問うような設問で出てくる漢字まで理解はできていません。
しかし、介護福祉士国家試験では行政用語もありますし、高校生卒業レベルの日常漢字も知らなければ合格率をアップすることは出来ません。

そこで試験で使われる単語に的を絞って徹底的に過去問題を繰り返すことでテスト向けの漢字を学ぶことがとても重要です。
介護福祉士国家試験の問題は3割以上が過去の問題と類似した問題が出る傾向があります。

そのため、使われている単語も同じものが何度も出てくるのです。

当社では、外国人向けの用語集を作っており、単語を「漢字」「ひらがな」「英語」で説明しております。
また、言葉では難しい場合は図や写真などを使って視覚的に覚えることが出来るように工夫されています。

過去問題を繰り返し実践すると、分からない単語が出てきます。

分からない単語はその場で用語集で調べてノートやスマホのメモ帳などに書き綴ることで記憶を定着させていくことで単語量を増やします。

 

得意な単語ではまちがわない

外国人介護士が苦手な単語は日々の仕事で使っている単語でしょう。
こうした単語はふりがなが無くても普通に読むことが出来るため、問題文自体が理解できないということはありません。

正解率をアップさせるためには、業務で使われている用語で構成された出題で間違わないことです。

以下に書き出したような単語は現場で日常的に使われているため、こうした単語で構成されている過去問題における当社の受講生の正解率は非常に高いものでした。

単語 ふりがな 単語 ふりがな
褥瘡 じょくそう 臥床 がしょう
誤嚥 ごえん 仰臥位 ぎょうがい
服薬 ふくやく 口腔ケア こうくうケア
機械浴 きかいよく 特別養護老人ホーム とくべつようごろうじんホーム
認知症 にんちしょう 徘徊 はいかい
要介護・要支援 ようかいご・ようしえん 介護保険 かいごほけん

 

行政用語は図解で覚える

外国人介護士が勉強していて苦労するのが行政がつかう用語です。こうした用語は介護現場でつかわれることはほぼありません。
そして、漢字数が多く漢字の意味から内容が想像できないため、問題文に行政用語があると問題自体が理解できない問題が発生します。

以下に書き出したような、行政用語で構成された出題についての外国人成果率はかなり低く、対策をしなければならない最重要課題となっています。

当プログラムでは、こうした用語については単語の意味だけをおぼえるだけではなく、図などを利用して視覚的に理解できるようにしております。

それであっても3回以上、過去問題を繰り返し実践しなければ平均成果率が50%を超えてないといったデータとなっています。

単語 ふりがな 単語 ふりがな
社会保障給付費 しゃかいほしょうきゅうふひ 社会福祉協議会 しゃかいふくしきょうぎかい
地域密着型サービス ちいきみっちゃくがたサービス 地域包括支援センター ちいきほうかつしえんセンター
地域医療支援病院 ちいきいりょうしえんびょういん 知的障碍者福祉法 ちてきしょうがいしゃふくしほう
第1・第2被保険者 だい1・だい2ひほけんしゃ 成年後見人制度 せいねんこうけんにんせいど
生涯現役社会 しょうがいげんえきしゃかい 防衛機制 ぼうえいきせい
生活機能分類(ICF) せいかつきのうぶんるい(ICF) 後期高齢者医療制度 こうきこうれいしゃいりょうせいど

行政用語の図解

 

日常単語は画像と多言語でおぼえる

一般的に使われている日本語についても外国人にとっては分からないことだらけになってしまいます。

日本人と外国人の成果率で一番差異がでるのが、一般的な日常単語を交えて構成された過去問題だと言えます。
その理由は問題文が理解できるか否かということなのです。

問題文が理解できなければ正解率は2割以下になってしまいます。
5拓から1つだけ適当に解答を選ぶ行為は一時的に成果率をアップさせることはあるでしょうが長期的に見れば2割以上の正解率になることは無いのです。

日常単語には画像にしやすい単語(七夕、囲碁など)と画像で表すのが難しい単語(湾曲など)があります。

画像にしやすい単語は画像で覚えることで頭にビジョンを作りやすいようにします。
画像で表すのが難しい単語などは英文等でより詳細な文章にすることでおぼえることが効果的です。

単語 ふりがな 単語 ふりがな
愛着 あいちゃく 悪質商法 あくしつしょうほう
依存 いぞん 囲碁 いご
桃の節句 もものせっく 湾曲 わんきょく
まつり縫い まつりぬい 社交的 しゃこうてき
社会経験 しゃかいけいけん 七草粥 ななくさがゆ
七夕 たなばた 自発性 じはつせい

日常単語は画像でおぼえる

パート合格の効果的な使い方

介護福祉士国家試験に導入されるといわれている「パート合格」は外国人スタッフ向けの制度と言っても過言ではありません。

初年度に合格したパートは合格済として次年度に再度受ける必要が無いという制度を効果的に使用するためにするべきことは、落ちたところだけを頑張る、ということではありません。

その根拠を下記いたします。

【最悪の不合格結果】
初回の試験ですべてのパートで不合格。パート合格の制度を無駄にする

 

すべてのパートにおいて及第点を取れないという避けなければなりません。そのためには、試験直前における受験対象者の過去問題正答率をしっかりと分析すべきことです。

 

すべてのパートで及第点とならないような成績であれば、パートを絞ってそのパートの合格だけを考える勉強法に切り替える必要があります。
パート合格は、1つ以上のパートに合格することを前提に作られていますが、すべてのパートで不合格になるリスクを盛り込んで勉強しなければ効果的に制度をつかうことは出来ません。

 

発表されているパート別の詳細を確認した上で、勉強法を調節していくことがパート合格を効果的に使うことにつながります。

パート別詳細

その人らしく

スタート時はすべての受講生が、一発合格を考えた勉強法となります。
しかし、勉強の進み具合によって成績にバラツキがでるのはその人ごとの勉強時間や能力に依存するため、仕方がないことです。

どのような勉強法を強制しても画一的にはならないのです。

過去問題の正答率、知識量が合格ラインに達しているならば、これまでの勉強法を維持して試験まで知識量を増やし続けることで合格率をアップさます。

 

しかし、正答率が合格ラインをはるか下回っている場合はどうでしょう?
それまでの勉強法を続けていて間に合わないのであれば勉強法とターゲットを変更する必要があります。

これまでの成績をしっかりと分析し一発合格を狙って、すべてのパートに対して継続的に勉強するよりも、1つのパートに絞ってパート合格制度を適用させる勉強法に切り替えなければ冒頭に説明した、「すべてのパートで不合格」

 

大切なことは、どのタイミングで一発合格からパート合格にターゲットをシフトするかということです。

その見極めに大切なのが、個々の外国人スタッフが頑張ってきたそれまでの勉強における成績なのです。

 

介護に理念である「その人らしく」というのは働いているスタッフにも適用できる素晴らしい理念なのです。

 

外国人がするべき勉強法は常に更新さます
外国人が介護福祉士国家試験で一発合格をするためにするべき勉強方法について記事を書いています。
今回は当社で気になっていた無料アプリの利用と単語の覚え方について記事化しています
今後もブログ記事として継続的に気になったことや、当受講生からのリアルを記事化していきます。

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2026年の介護福祉士国家試験の受講生募集を開始いたしました。
パート合格割引につきましては、【パート合格割引】2026年外国人のための介護福祉士国家試験研修にてご確認ください。

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